【わかりやすく解説】不動産の都市計画税とは?固定資産税との違いから支払い時期と計算方法、税率のまとめ
- 更新日
- 2024.08.27
- 公開日
- 2024.08.21
こんにちは!
京都で不動産の売却の仲介や買い取りを専門としております株式会社ワンベールの福田です!
この記事に辿り着いたということは、
「都市計画税ってなに?」「税金はいつからかかって、いつ払うの?」とお悩みではないですか?
住みやすく快適な街づくりの実現に充てることを目的にした都市計画税。
そこで、今回は都市計画税の計算方法や、納付方法や納税期限などを詳しく解説していきます。
💬この記事は次のような人におすすめです!
- 都市計画税について知りたい
- 計算方法を教えてほしい
- 都市計画税の軽減措置を知りたい
この記事1本で『都市計画税』の事について全て理解できるように分かりやすくまとめました!
「都市計画税についてしっかり理解したい!」
そんな人は、ぜひこの記事で都市計画税の概要から計算式、納付方法、納税期限まで確認してみてください!
それでは、どうぞ!
都市計画税とは
都市計画税とは、都市計画事業や土地区画事業の費用(住みやすく快適な街づくり費用)に充てることを目的にした市町村税で、『市街化区域内』に土地や家屋を持っている人に毎年課される地方税です。
📝市街化区域とは?
すでに市街地を形成している区域で、おおむね10年以内に、優先的かつ計画的に住民が安心・安全・快適に暮らせる街作りを図るべき地域のこと。
ですので、『市街化調整区域』や『都市計画区域外の地域』の土地や家屋には都市計画税はかかりません。
都市計画税の課税対象者
都市計画税は、原則として『毎年1月1日に、都市計画税がかかる市街化区域内に土地や家屋を持っている個人や法人』が対象に課税される税金です。
1月2日に不動産を取得した場合は、その年の都市計画税はかかりません。
また『市街化区域内』で1月1日に土地や家屋を所有していても、以下の市町村では都市計画税がかかりません。
- 青森県青森市
- 秋田県秋田市
- 千葉県浦安市
- 東京都青海市
- 神奈川県逗子市
- 香川県高松市
- 愛媛県松山市
- 高知県高知市
- 沖縄県那覇市 など
都市計画税と固定資産税の違い
都市計画税と固定資産税の1番の違いは、土地や家屋が「市街化区域内にあるのか?」という点です。
固定資産税は固定資産を持つ方全員が、都市計画税は住みやすく快適な街づくりを目指す市街化区域内に土地や家屋を持っている方が負担する税金です。
都市計画税と固定資産税の違いを、以下にわかりやすく表にまとめました。
都市計画税 |
固定資産税 |
|
課税対象 |
市街化区域内にある、土地や家 |
固定資産(土地や家など) |
課税対象者 |
1月1日時点で、市街化区域内に土地や家を持っている方 |
1月1日時点で、固定資産を持っている方 |
税率 |
0.3%(制限税率) |
1.4% |
課税標準 |
固定資産税評価額 |
固定資産税評価額 |
課税標準の固定資産税評価額は、総務省が定めた固定資産評価基準に基づいて算定されます。
土地の場合は地価公示価格の約70%、家などの建物の場合は建築費用の約50〜70%を基準としています。
この固定資産税評価額は、3年ごとに見直しが実施され、直近では2021年に見直(評価替え)されました。
固定資産税評価額の確認方法
最新の固定資産評価額は、以下の3つの方法から確認できます。
- 納税通知書の確認
- 固定資産課税台帳を閲覧
- 固定資産税評価証明書を取得
①納税通知書は、毎年4〜6月ごろに市町村から送付られ、価格の欄に固定資産税評価額が記載されています。
②固定資産台帳は、毎年4月1日から第1期納税期限(通常6月末)まで、住んでいる街の市役所で調べられます。
③固定資産税評価証明書は、住んでいる街の市役所で取得可能です。
※固定資産税評価証明書の申請には、本人確認書類と手数料が必要なため、注意してください。
→固定資産税評価額
また都市計画税は、固定資産税と一緒にかかる税金です。納税通知書も同じなので固定資産税についても調べておく事をおすすめします!
→固定資産税
都市計画税の計算方法
都市計画税は次の計算式で求めます。
都市計画税= 課税標準 × 標準税率
課税標準は、固定資産税の課税台帳に登録されている土地と建物の価格に基づき算出するため、固定資産税評価額を見て下さい!
これから住宅を新築する場合は、正確な評価額を算出できません。ただし、建てる家の概要が決まっていれば、不動産会社で評価額の概算を計算してもらえるため、その額を参考にしてください!
標準税率は自治体によって異なり、上限は0.3%となっています。
京都市の場合だと、標準税率は0.3%です。
たとえば、京都市で課税標準額1,000万円の不動産を所有すると、1年分の都市計画税は単純計算で1,000万円×0.3%=3万円となります。
参照:京都市情報館 固定資産税・都市計画税
都市計画税の軽減措置
都市計画税には、納税者の負担を減らす目的で土地に対する軽減措置が設けられています。建物に対しては、都市計画税の軽減措置はありません。
住宅用地(土地)に対する軽減措置
住宅用地とは、「住宅やアパートなどの「居住目的の家屋」の敷地として利用されている土地」です。この住宅用地に対する特例が設けられています。
住宅用地に対する軽減措置とは、住宅用地の面積に応じて、以下の式の都市計画税にかかる固定資産評価額(課税標準額)を軽減させる制度です。
都市計画税= 課税標準 × 標準税率
固定資産評価額(課税標準額)が低くなるほど、都市計画税の納税額が少なくなります。なお、同特例では固定資産税の課税標準額も減税対象です。
住宅用地の特例は、土地面積によって減税割合が異なり、減税割合は次の通りです。
区分 |
固定資産税課税標準額 |
都市計画税課税標準額 |
200㎡までの部分(小規模住宅用地) |
6分の1 |
3分の1 |
200㎡を超える部分(一般住宅用地) |
3分の1 |
3分の2 |
たとえば、300㎡の住宅用地の場合は、200㎡までが6分の1、残りの100㎡が3分の1の課税標準額として計算します。
【住宅用地の特例を適用した場合の計算】
土地面積(住宅用地)が300㎡で固定資産評価額(課税標準額)が900万円の宅地の場合、以下のように計算されます。
200㎡以下の部分:600万円→100万円(1/6に軽減)
200㎡を超える100㎡:300万円→100万円(1/3に軽減)
合計:固定資産評価額が200万円軽減され700万円になる。
参照:国土交通省 固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置
都市計画税のシュミレーション
上記までは、計算方法や軽減措置について解説してきましたが、実際に都市計画税がどのくらいかかるのかイメージできない方向けて、軽減措置を適用したシミュレーションをいくつか紹介します。
【更地の場合の都市計画税の計算】
更地の場合の都市計画税を以下の条件でシミュレーションしていきます。
条件:土地の固定資産税評価額:3,000万円 都市計画税の税率:0.3%
更地の場合では、住宅用地の特例が適用されないため、都市計画税の計算式に当てはめるだけで税額を求めることができます。
更地の都市計画税:3,000万円 × 0.3% = 9万円
今回の条件では、更地にかかる都市計画税は9万円となります。
【一戸建てを建てた場合の都市計画税の計算】
ここでは、戸建てを建てた場合の都市計画税を以下の条件でシミュレーションしていきます。
条件:戸建ての敷地の固定資産税評価額:3,000万円
戸建ての敷地面積:150㎡
都市計画税の税率:0.3%
今回の条件では、一戸建ての敷地面積は150㎡<200㎡なので、住宅用地の特例を最大限に適用することができます。
そして、一戸建ての敷地にかかる都市計画税は以下のようになります。
一戸建ての敷地にかかる都市計画税:3,000万円 × 1/3 × 0.3% = 3万円
今回の条件では、一戸建ての敷地にかかる都市計画税は3万円となります。
まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございます!
この記事では、都市計画税について解説していきました。
都市計画税をまとめると
・都市計画税とは、住みやすく快適な街づくり費用に充てることを目的にした市町村税で、市街化区域内に土地や家屋を持っている人に毎年課される地方税
・1月1日に、都市計画税がかかる市街化区域内に土地や家屋を持っている個人や法人が対象に課税される
・都市計画税と固定資産税の違いは、土地や家屋が市街化区域内にあるのかの違い
・都市計画税の計算式は、都市計画税=課税標準×標準税率
・都市計画税は、土地に対してのみ軽減措置がある(条件あり)
以上です!
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この記事の筆者
福田株式会社ワンベール営業
京都市生まれ。元々は整体業で独立開業。9年の経営を経て、昔から興味のあった不動産業に縁があり不動産営業マンの道へ。不動産のプロとして、皆様の不動産売却の悩みを解決できるように最新情報をどんどん発信していきます。