【わかりやすく解説】不動産の固定資産税とは?減税措置や計算方法、納付方法のまとめ

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【わかりやすく解説】不動産の固定資産税とは?減税措置や計算方法、納付方法のまとめ

更新日
2024.08.27
公開日
2024.08.20
【わかりやすく解説】不動産の固定資産税とは?減税措置や計算方法、納付方法のまとめ

こんにちは!
京都で、不動産の売却の仲介や買い取りを専門としております株式会社ワンベールの福田です!

この記事に辿り着いたということは、

「固定資産税ってなに?」「固定資産税の計算方法や納付方法はどうするの?」とお悩みではないですか?

固定資産とされる土地や家屋、償却資産などに対してかかる固定資産税。

そこで、今回は固定資産税の計算方法や、納付方法や納税期限などを詳しく解説していきます。

💬この記事は次のような人におすすめです!

  • 固定資産税について知りたい
  • 計算方法を教えてほしい
  • 固定資産税の納付方法や期限を知りたい


この記事1本で『固定資産税』の事について全て理解できるように分かりやすくまとめました!

「固定資産税についてしっかり理解したい!」

そんな人は、ぜひこの記事で固定資産税の概要から計算式、納付方法、納税期限まで確認してみてください!

それでは、どうぞ!

固定資産税とは

「固定資産税」とは、固定資産とされる土地や家屋、償却資産などに対してかかる税金のこと。

固定資産の種類

具体例

土地

田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、

山林、牧場、原野、雑種地など

家屋(建物)

住宅、店舗、工場、倉庫、

その他屋根および三方に壁があり土地に定着している建物

償却資産

会社や個人で事業を営む人が、その事業に使うために所有している機械・器具・備品のうち、自動車税や

軽自動車税の課税がない資産(構築物、機械・装置、工具・器具および備品、船舶、航空機など)



固定資産税の計算

電卓と申告書 (1).jpg固定資産税の納税額は、以下の計算式で求められます。

固定資産税 = 固定資産税評価額(課税標準額)× 税率

固定資産税評価額とは、自治体が固定資産税評価基準によって算出した評価額のことをいい、3年に1度見直されます。

固定資産税評価額は、自治体から4月〜5月に交付される固定資産税納税通知書や、固定資産課税台帳などで確認できます。

固定資産税評価額の詳しい内容は以下を参照下さい!

→固定資産税評価額


税率は「1.4%」としている自治体が多い傾向にありますが、適用税率が異なる自治体もあるので注意してください!

ちなみに、京都市は1.4%となります!


固定資産税の軽減措置

固定資産税は、新築住宅を建てたりリフォームをしたりといった一定の要件を満たすことで、以下の減税措置が適用されます。

減税措置名

減税対象

減税割合

減税期間

1.新築住宅の軽減措置

建物

2分の1

戸建ては3年間

マンションは5年間

2.住宅用地の特例 

土地

6分の1(200㎡以下の部分)

3分の1(200㎡を超える部分)

基本的に建物を解体するまで

3.リフォーム減税
(耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化)

建物

3分の1〜3分の2

1年間

4.マンション長寿命化促進税制 

建物

6分の1〜2分の1

令和7年3月31日まで

以下では、1〜4の減税措置の適用要件について解説していきます。自身が該当する可能性があるものはしっかり確認しておいて下さい。

1.新築住宅の軽減措置

新築住宅の軽減措置は、以下の要件を満たした新築住宅の固定資産税を2分の1まで減額できす。

  • 令和6年3月31年までに新築した
  • 床面積が50㎡(一戸建て以外の貸家は40㎡)〜280㎡
  • 居住部分の割合が2分の1以上(併用住宅)

また家屋のうち居住部分の床面積120㎡までが減額の対象となっており、120㎡を超えた床面積分は減税対象外です。減税期間は上表通り、戸建てが3年マンションは5年になります。

新築住宅が長期優良住宅に該当すると、減税期間が戸建て5年マンション7年まで延長されます。

参照:国土交通省 新築住宅に係る税額の減額措置


2.住宅用地の特例

住宅用地の特例は、住宅の敷地として活用している土地の「固定資産評価額(課税標準額)」を軽減する制度です。

課税標準額が低くなるほど固定資産税の納税額が少なくなります。なお、同特例では都市計画税の課税標準額も減税対象です。

→都市計画税

住宅用地の特例は、土地面積によって減税割合が異なり、減税割合は次の通りです。

区分

固定資産税課税標準額

都市計画税課税標準額

200㎡までの部分(小規模住宅用地)

6分の1

3分の1

200㎡を超える部分(一般住宅用地)

3分の1

3分の2


たとえば、300㎡の住宅用地の場合は、200㎡までが6分の1、残りの100㎡が3分の1の課税標準額として計算します。


【住宅用地の特例を適用した場合の計算】

土地面積(住宅用地)が300㎡で固定資産評価額(課税標準額)が900万円の宅地の場合、以下のように計算されます。

200㎡以下の部分:600万円→100万円(1/6に軽減)
200㎡を超える100㎡:300万円→100万円(1/3に軽減)

合計:固定資産評価額が200万円軽減され700万円になる。


参照:国土交通省 固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置

3.リフォーム減税(耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化)

リフォーム減税は、令和6年3月31日までに一定要件を満たしたリフォームをした場合に、翌年度分の建物にかかる固定資産税が減税される制度です。減税内容は、実施するリフォームの種類によって以下のように異なります。

リフォームの種類

減税範囲(床面積)

減税割合

対象住宅

耐震

120㎡

2分の1

・昭和57年1月1日以前に所在している

・改修した家屋の床面積の2分の1が居住用である(併用住宅)

バリアフリー

100㎡

3分の1

・新築から10年以上経過している

・賃貸住宅に該当しない

・改修後の床面積が50〜280㎡である

・改修した家屋の床面積の2分の1が居住用である(併用住宅)

省エネ

120㎡

3分の1

・平成26年4月1日以前から所在している

・賃貸住宅に該当しない

・改修後の床面積が50〜280㎡である

・改修した家屋の床面積の2分の1が居住用である(併用住宅)

長期優良住宅化

120㎡

3分の2

・平成26年4月1日以前から所在している(省エネ工事のみ)

・昭和57年1月1日以前から所在している(耐震工事のみ)

・賃貸住宅に該当しない

・改修後の床面積が50〜280㎡である

・改修した家屋の床面積の2分の1が居住用である(併用住宅)

リフォーム減税は、対象住宅に該当しているだけでなく、居住者や工事内容といったリフォームごとに設定されている要件を満たしていなければ適用が受けられません。

なお、リフォーム減税では固定資産税だけでなく、所得税の減税措置も受けられます。所得税の減税措置には、同居対応や住宅ローン減税などもあるので、固定資産税の軽減措置に該当しない場合でも確認しておくとよいです。

参照:国土交通省 住宅リフォームにおける減税制度について

4.マンション長寿命化促進税制

マンション長寿命化促進税制は、以下の要件を満たしたマンションが長寿命化工事をした際に固定資産税が減税される制度です。

📝長寿命化工事
外壁塗装や防水工事などのマンションの寿命を延ばす目的にした工事をいいます。

  • 築20年以上経過している
  • 総戸数が10戸以上ある
  • 過去に長寿命化工事を実施している
  • 管理計画認定マンションのうち令和3年9月1日以降に修繕積立金を一定水準以上に引き上げたマンションまたは助言指導に係る管理者等の管理組合に係るマンションに該当する

📝管理計画認定マンションとは?

管理計画の認定基準に適合し、都道府県から認定を受けたマンションのこと。

📝助言指導に係る管理者等の管理組合に係るマンションとは?

助言や指導によって見直した長期修繕計画が一定基準を満たしたマンションのこと。


マンション長寿命化促進税制の減税割合は、6分の1から2分の1の範囲で自治体の条例によって決定され、1戸あたり100㎡までが減税範囲となります。

令和5年4月1日から令和7年3月31日までに実施した長寿命化工事が対象となるので、居住しているマンションで修繕工事が計画されている場合は、管理会社または管理組合に確認してみるのがおすすめです。


また上記のような、固定資産税の減税措置は自治体に申請しなければ受けられないため注意が必要です。

参照:国土交通省 マンション長寿命化促進税制(固定資産税の特例措置)


固定資産税の計算シュミレーション

電卓を使う事務作業の手元 (1).jpg上記までは、軽減措置について解説してきましたが、実際に固定資産税がどの程度かかるのかイメージできない方に向けて、軽減措置を適用したシミュレーションをいくつか紹介します。

固定資産税は、土地と家屋(建物)を別々に計算して、その両方を足すことになりますが、新築や中古、土地のみの計算の場合など、自分のパターンに当てはまる物を参考にしてください!

新築一戸建ての計算シミュレーション

それでは、まず新築の一戸建てを購入した場合の固定資産税を試算していきます。条件は以下のとおりです。税率は1.4%とします。

前年に新築された土地面積150㎡の固定資産税評価額が2400万円の土地と、その土地の上に建つ床面積100㎡の固定資産税評価額1500万円の新築一戸建ての場合の固定資産税は以下となります。


【新築一戸建てを購入した場合の固定資産税の計算】

土地
固定資産税評価額=2,400万円×1/6=400万円
固定資産税額=400万円×1.4%(標準税率)=5.6万円

土地の面積が200㎡未満の150㎡であるため、住宅用地の特例が適用され、小規模住宅用地として課税標準額が評価額の1/6に軽減されます。


家屋(建物)
固定資産税評価額=1,500万円(評価額)
固定資産税額=1,500万円×1.4%(標準税率)×1/2=10.5万円

新築後3年度分は、新築住宅の減額特例の適用を受けられるため、固定資産税が1/2に減額されます。


合計
土地と家屋の固定資産税額を合計すると、税額は16.1万円(5.6万円+10.5万円)です。

なお、新築で固定資産税評価額がまだわからない場合、土地は購入価格の7割程度、建物は建設費の6割程度の金額で概算しましょう。 

※負担調整措置は考慮していません。

中古マンションの計算シミュレーション

次に、中古マンションの固定資産税をシミュレーションします。条件は以下のとおりです。税率は1.4%とします。

築10年の土地面積150㎡の固定資産税評価額が600万円の土地と、その土地の上に建つ専用面積80㎡の固定資産税評価額1500万円の中古マンションの場合の固定資産税は以下となります。


【中古マンションを購入した場合の固定資産税の計算】

土地
固定資産税評価額=600万円×1/6=100万円
固定資産税額=100万円×1.4%(標準税率)=1.4万円

土地の面積が150㎡であるため、小規模住宅用地に該当し、課税標準額が評価額の1/6に軽減されます。

家屋(建物)
固定資産税評価額=1,500万円(評価額)
固定資産税額:1,500万円×1.4%(標準税率)=21万円

合計
土地と家屋の固定資産税額を合計すると、税額は22.4万円(1.4万円+21万円)です。

※負担調整措置は考慮していません。

土地のみの計算シミュレーション

最後に、住宅が建っていない更地の固定資産税をシミュレーションします。条件は以下のとおりです。税率は1.4%とします。

土地の評価額が1500万円の更地の場合の固定資産税は以下となります。


【中古マンションを購入した場合の固定資産税の計算】

更地
固定資産税評価額=1500万円
固定資産税額=1500万円×1.4%(標準税率)=21万円

住宅のない土地(更地)は、住宅が建っている土地の固定資産税と比べて、「住宅用地に対する課税標準の特例措置」の適用を受けられないため、住宅が建っている土地に比べて相当高くなります。


固定資産税減税措置の申請時期と申請方法

固定資産税の減税措置を受ける際は、以下の申請期限までに不動産が所在する自治体へ申請しなければなりません。なお、減税措置の申請期限は、自治体によって異なるケースがあるので、いつまでに申請すればよいのかを事前に確認しておきましょう。

減税措置名

申請期限

新築住宅の軽減措置

新築した日の翌年の1月31日

住宅用地の特例

申請が必要となった日の翌年の1月31日

リフォーム減税

工事完了後3ヶ月以内

マンション長寿命化促進税制

工事完了後3ヶ月以内

固定資産税の減税措置の申請を忘れたら、減税措置が受けられなくなるため、固定資産税の負担が大きくなってしまいます。同様に、減税分の還付を受けることも、基本的にはできません。そのため、固定資産税の減税措置の申請できる条件を満たしている場合は、決して忘れないように注意しましょう。

また、固定資産税を担当している窓口が自治体ごとに異なるため、担当窓口を探しているうちに申請期限を過ぎてしまう事がないように注意して下さい。

減税措置の申請をどこで手続きをするべきかわからない場合は、市区町村役場で確認してください。



固定資産税の納付時期と納付方法

卓上カレンダーのチェックマーク (1).jpg毎年1月1日時点でその固定資産を所有する人が、4月〜翌年3月までの年度分の納税義務者となり、所有する土地・家屋の所在地のある市町村から毎年4~5月に発送されるのが一般的です。

そのため、1月2日に不動産を手放したとしても、請求対象者は1月1日の所有者となりますので、注意が必要です。

納付時期

固定資産税は、1年分の税額を4期に分割して納付します。また自治体によって、納付時期や納付期限が多少異なります。

第1期 第2期 第3期 第4期
東京23区 7月1日 9月30日 12月27日 2月28日
名古屋市 4月30日 7月31日 1月6日 2月28日
大阪市 4月30日 7月31日 12月25日 2月28日
京都市 4月30日 7月31日 1月6日 2月28日
福岡市 4月30日 7月31日 1月6日 2月28日

参照:東京都主税局 固定資産税・都市計画税
参照:名古屋市 固定資産税について
参照:大阪市 市税の納期限等
参照:京都市 市税の納期
参照:福岡市 市税の納期など

※2024年度(令和6年)に調べました。


納付期限がバラバラな様子なので、上記以外の都市にお住いの方はしっかり調べて払い遅れないようにしてください。支払いが遅れた場合、遅延金が生じますので、注意が必要です。

支払い方は、分けて支払っても、一括で支払っても、総額は特に変わりません。

納付方法

以下の方法で支払うことが可能です。

  • 各市町村の窓口
  • 口座振替
  • クレジットカード
  • インターネットバンク・ATM(ペイジーマークのついた納付書であれば可能)
  • 地方税共通納税システム「eLTAX(エルタックス)」
  • スマホ決済アプリ

固定資産税は、毎年かかる大きな税金です。

これから家を建てられる方は、毎年かかる税金、取得時のみにかかる税金などを知っておくことをおすすめします。

固定資産税を滞納するとどうなる?

使わない空き家や更地を持て余している方は、全国でも近年多くなっていますが、これらを所有している限り、固定資産税は支払わなければなりません。

「住んでいないから」あるいは「負担が重いから」といった理由で支払わずに滞納した場合、以下の事が起こります。


・延滞金の発生

固定資産税を滞納すると、延滞金が発生します。2022年1月1日から2023年12月31日までの期間では、納期限の翌日から1ヵ月間の利率は2.4%それ以降は8.7%となっています。

利率自体は極端に高いものではありませんが、固定資産税が高ければ高いほど延滞金も高くなる点には注意が必要です。


・督促・催告書が送付される

固定資産税を滞納した場合、納期限から20日以内に督促状が送付されることが法律で定められています。この督促状にも100円の手数料がかかっており、税金と一緒に支払わなければなりません。

督促状が届いても納税しなかった場合には、催告書が内容証明郵便で送付されます。

催告書には最終的な納期限が記載されており、その期限をすぎると、後に解説する「差し押さえ」の手続きに入ってしまいます。


・財産調査

督促状・催告書の送付後もなお固定資産税が支払われなかった場合には、財産調査が行われます。

給与所得や預金、株式、保険、家財など、税金の回収のために差し押さえできる財産の内容が調べ上げられます。


・差し押さえ

財産調査が終わり、納税されていなかった場合は差し押さえが実行されます。

財産調査で確認された財産は全て税金の回収に充てられ、拒否することはできません。

換金できる資産がない場合や、換金しても固定資産税を支払えない場合は、所有している土地や建物が差し押さえの対象となり、競売にかけられます。

📝競売とは?

債務者が支払わなかった債権を回収するために、債権者が法律に沿って裁判所のもとで不動産を売却する手続きのことです。



まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございます!
この記事では、固定資産税について解説していきました。

固定資産税をまとめると、

・固定資産税とは、固定資産とされる土地や家屋、償却資産などに対してかかる税金のこと。 

・固定資産税は、固定資産税評価額(課税標準額)× 税率

・固定資産税は、一定要件を満たす事で軽減措置が受けられる

・固定資産税は、住宅が建っていない土地(更地)の方が高い

・固定資産税の支払い方には色々ある

・固定資産税を滞納すると、延滞金のみならず差押えられ競売にかけられる事もあるため注意

以上です!

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この記事の筆者:福田

この記事の筆者

福田株式会社ワンベール営業

京都市生まれ。元々は整体業で独立開業。9年の経営を経て、昔から興味のあった不動産業に縁があり不動産営業マンの道へ。不動産のプロとして、皆様の不動産売却の悩みを解決できるように最新情報をどんどん発信していきます。

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